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【2025年02月11日10:36 】 |
ガンダム
こんちゃ、Nくぽです。

今日はマッチョとお台場にガンダム見に行きました。

ガンダムを激写してたら知らないおっさんがガンダムの蘊蓄を語ってきて鬱陶しかったです。

一通り写真を撮り終わった後はオサレなお店を見て回りました。カップルだらけでした。。

考えてみたらマッチョには今凄く仲が良くなってきてるおにゃにょこがいたので、普通に取り残されてしまいそうです。

お昼は中華を食べました。ペンギンの餃子は可愛かったけど料理はあんまりおいしくなかったです。

帰りはアキバに寄りました。道がよくわからなかったのでマッチョの後ろをぼんやりついていってたらいつの間にかメイド喫茶にいました。

メイド喫茶では二人ともそのつもりは無かったものの、結果的には、頑張って話しかけて来てたメイドさんに冷たく接する感じになってしまいました。後になっても「悪いことしたかなあ」って気分が中々取れなくてあんまり気持ち良くなかったです。新学期になるとこんな感じで罪悪感を感じることが多くなると思うので早くも鬱です。

喫茶の後は楽器屋に寄ってチェロ見ました。近いうちに親にねだって買ってもらおうと思います。

マッチョとは稲毛で別れました。

今家帰ってご飯食べてお風呂入ったところですけど凄く眠いです。昨日あまり眠れなかったからだと思います。昨日は夜紅茶飲んで一発抜いたら頭が冴えてしまって大変でした。今日は紅茶は飲まないことにします。

それじゃおやすみーー


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【2009年09月01日21:03 】 | 趣味 | コメント(0)
かいたもの
例によって副部長に送ったメール。

「副部長」がリア充になるお話です。

人名は置換してあります。
フォント的に読み辛かったらごめんなさい。



「頼む、君の次の実験に是非僕を使ってくれ」

副部長にせがまれたK氏は、あからさまに嫌そうな顔をした。K氏は先月タイムマシンの理論を完成させ、近々その実験を行おうとしていた。

「でも、次の実験は猿のブレッド君で決まってるんだ。彼は非常に優秀だからねえ……」

「猿なんかより僕が優秀に決まってるじゃないか。ねえお願いだよう、何でもするから」

副部長は必死だった。いや、必死にならざるを得なかったのだ。童貞の副部長は人生から逃げ出すことしか考えてなかった。道を歩けば受ける他人からの侮蔑、嘲笑。人々はこれ見よがしに女性といちゃいちゃしたり、わざと聞こえる声で「童貞でも生きていて楽しいのかな?」と言い合ったりする。童貞の生きる場所などこの社会にないのだ。
「僕はこの社会に残るぐらいなら死んだ方がましなんだよう」
そんな副部長が精いっぱいに懇願している姿は、見るもおぞましいものだった。
「うーん……じゃ君もブレッド君と一緒に実験のための研修を受けてもらうことにするよ。君の成績が良かったら実験に使う事も考えるよ」

「K氏、ありがとぅ……」

涙と鼻水を流して喜ぶ副部長をK氏は嫌そうに見ていた。



次の日から副部長は天才チンパンジー、ブレッド君を負かすべく過酷なに特訓に明け暮れた。基本的なテストの成績は副部長の方が僅かに勝っていたが、それ以外の面ではブレッド君に分があった。非童貞のブレッド君は何をするにも堂々としていて、お茶目なユーモアもあり、それでいて甘えるときは甘えるという、他人を惹きつける魅力に溢れていた。つまり
人格面において、ブレッド君は副部長を圧倒していたのである。


このように際どい状態にあった選考だが、最終的には副部長が選抜された。内々のことだが、ブレッド君は貴重すぎて実験に使うのが勿体ないという話がでていたのである。また、これも極秘のことであるが、副部長の勤め先の会社も副部長が選ばれるように後押しをしていた。童貞が社内にいるのは体裁が悪いので、副部長を選んで処分してくれたら研究に多少の援助をすると申し出ていたのである。こうした裏の事情を知らない副部長は「童貞は猿より上なんだ」と小躍りして喜んだが、事情を知る副部長以外の大半の人間は、「猿よりも価値が無い童貞」と副部長をキモがった。



副部長の仕事は猿でもできる単純なものだった。機械に入って定められたボタンを押すと、機械は副部長を数年後の同じ研究所に送る。そこで副部長は簡単なチェックを受けた後、再び機械に入り同じボタンを押すと、今度は機械が副部長を元の時代に連れ戻す。結果が良好なようであれば、今度は過去への移動を検討する段取りである。

移動先の時代はあらかじめ設定されていて、副部長は変更を加えることはできない。これはブレッド君でも使えるようにするのと、勝手な行動を取らせないようにするための二つの意味があった。

時間移動の副作用で副部長がどうなってしまうか想像がつかなかったので、副部長の財産等は副部長がどんな状態になっても応用がきくように手配した。身体や文化、言葉機能に障害が出てしまった時のことも考慮して、あらゆるリハビリプログラムも準備された。特にリア充を信用しておらず、全てがリア充の陰謀ではないかと警戒した副部長は、例え容姿がどう変わり、人格がいかに変化していようとも、そのタイムマシンに乗って戻ってきた者が自分の権利を主張できるように念入りに手配させた。



こうして手厚い補償が付けられた副部長だったが、副部長を個人的に見送りにくるような人はだれもおらず、副部長は静かに送り出された。

副部長が丸みを帯びた機械に入ってボタンを押すと、機械は轟音を立てて激しく揺れ始めた。轟音は数十秒ほど鳴り響いた後、突然音だけが消えた。機械は 相変わらず激しく振動しているのだが、不思議と何も音は無かった。無音の状態は暫く続き、その後突然ガガガと音が戻った。数秒後機械は止まり、「安全」の緑色のランプが点灯した。副部長がドア開閉のボタンを押すと、開いたドアの先で白衣を着た見知らぬ人物が、怪訝そうな顔で副部長を出迎えた。


「貴方が副部長さんですか」

「はいそうですが……」

そう言いながら副部長は外を見回した。自分が出発した部屋と同じような部屋に副部長はいた。

「ここは未来なんですか」

「貴方にとってはそうだと思います。今は貴方が出発した3年後です。……ところで本当に副部長さんですよね?」

研究員は不思議そうな顔で副部長を見つめていた。

「だからそう言ってるじゃないか。どうかしたんですか?」

「そうでしたか、失礼しました。……今とは随分様子が違うので」

「今の僕……どういうことなんです?未来の僕は一体どうなっているんですか?酷い目にでも遭っているのですか?」

副部長はまだ見ぬ自分の将来が不意に不安になった。

「酷い目? とんでもない。詳しくは言えませんが、今の貴方は世界で最も成功しているリア充ですよ。美人の妻と生まれたばかりの可愛い子供を持つ、誰もが憧れ、恐れ、敬うような大人物です」

「そ、それは本当ですか?実は酷い状態になってしまったのを隠しているのではないでしょうね?」

副部長はあまりの話に驚いた

「童貞なんかに嘘をついてもしょうがないじゃないですか? ええ……一応時間旅行の後遺症で言語・文化面に少なくない損害を受けたそうですが、それも見事に克服されました。……ですが、時間旅行を終えるまではこんな惨めな人間だったとは。正直幻滅です」

彼は目の前に副部長を軽蔑するかのように言った。

「僕はど、どうやってそんな人間になったんだ」

「さあ、話では過去に旅行した際に大きく変わったと言う話ですが・・・まあ、とにかく、貴方には軽い身体検査とメンテを受けた後すぐ元の時代に帰ってもらいま す。既に知っているとは思いますが、未来について余計な詮索をしないように。私も話しすぎました。先程の話は忘れて下さい」


検査の結果に特に問題はなく、研究員の言葉通り副部長はすぐ元の時代に送り返された。未来についても、先ほどの研究員の言葉以上の情報が入ることはなかった。戻った副部長はすぐに様々な検査にかけられ、それが終わると、今までのように皆から無視された。


単なるお使いのような仕事ではあったが、戻った副部長の心持ちは今までと随分違っていた。何しろ未来の人間が、自分は大人物になるというお墨付きをくれたのだ。これほど確かで、心強いものはない。元の時代に戻ってからも、副部長はしばしば自分の将来について思いを巡らしてニヤニヤしていた。根暗な童貞は鬱陶しいものだが、笑顔で笑っている童貞も同じくらいうざいもので、副部長は今までにまして他人から疎外されるようになった。


過去への移動実験の打診が来た時も、副部長は食いつくように受諾した。他の人が聞いたら馬鹿げてると言われるのかもしれないが、副部長は次の時間旅行で自分に奇跡的な変化が起こると信じていたのである。惨めな童貞が、世界一のリア充に変化する何かが。
一方で時間移動の後遺症について未来の人が言っていたのを覚えていたので、今回も手厚いサポートプログラムを用意してもらった。そして、これもまた前回と同じく、見送り無しで副部長は出発した。

今回の仕事も簡単なものだった。過去に着いたら、外に出て暫く外気に触れる。その後速やかに今の時代に戻って検査を受ける。検査の結果特に問題がないようであれば、今度は選び抜かれた非童貞の人間がタイムマシンに乗り込み、「人類初」の時間旅行を成し遂げる。……こういう流れになっている。戻る先の時代は 混乱が生じないように文明以前が選ばれた。


前回と同じく機械は、轟音、無音、轟音を経た後停止した。ドアを開け機械から下りた副部長は、自分が鬱蒼とした熱帯林の中にいることに気付いた。

そこはジャングルのような場所で、見通しがきかなかった。周りには何かの動物の気配がしていたが、目では確認できなかった。副部長はすぐタイムマシンに戻りたいと感じたが、ここで奇跡的な出来事があるはずだという強い確信から、付近を探索することにした。未来では自分が無事生存しているので、命の危険はない という自信もあり、副部長はずんずんジャングルを進んだ。


少しすると川に出て、川沿いを歩いていると、高台になっている場所があった。そこの辺りだけ木はなく低い草が固まって生えていて、他の動物の活動 を窺わせた。副部長はそこに登ってみたが、やはり動物らしきものは見えなかった。副部長はひとまずそこで休息をとることにした。

高台は穏やかだった。蒸すような暑さの中でも、周りの物全てが密に生を刻んでいるのが感じられ、副部長もその中に溶け込んでみたいという衝動にかられた。 座って眼を瞑っている間、副部長は不意に悟りを開いた。人生のコツを掴んだかのような充足感が副部長を満たし、今すぐ自分の時代に戻って色々な事を試してみた いと思うようになった。今なら何をやってもうまくいく気がするのだ。


軽やかに眼を開けると、近くの草むらで動きを感じた。良く見ると、近くの草むらからこちらを見つめる目が見えた。それは猿だった。……自分がいつの 時代にいるのかわからないので、果たして類人猿なのかどうかは定かでは無い。猿はこちらをじっと見詰め、副部長もそれを見つめ返した。賢そうな顔をしていて、副部長は小さい頃そんな顔をした人間にいじめられたことを思い出した。猿はゆっくり体を動かした、何をしようとしているのだろう、そう副部長が考えた瞬間、副部長の左ももに何かが刺さった。それは先が鋭く研ぎ澄まされた木の棒だった、いや、槍と言った方がいいだろう。副部長を見つめていた猿が、それを投げたのだ。

「ぁ……」

副部長が痛みに呻くと、猿は草むらから一気に飛び出し、「アオー」と鋭い叫び声をあげた。途端、高台の周囲から無数の槍をもった猿が現れ、副部長に向って槍を投げつけた。刺さった槍は多くなかったものの、刺さったものは肉を深く抉った。副部長はその場に倒れそうになったが、童貞としては信じられないほどの気力で踏みとどまった。そして既に血まみれになっている顔を押えると、囲みの中、タイムマシンの方角を目指して一目散に走った。途中で囲みを狭めていた猿も蹴り倒した。するとすぐに先程と同じような再び鋭い声が上がり、間髪入れずに槍が副部長の方をめがけて降ってきた。何本かの槍が副部長の背に刺さり、副部長は豚のように泣き喚いたが、走るのはやめなかった。しかし途中で最初に槍を刺された足の感覚がなくなり、副部長は前のめりに地面に倒れた。後ろからは興奮と熱気を感じさせる猿たちの声。副部長は声にならない叫び声をあげて、立ち上がろうとしたが叶わず、結局四つん這いで片足を引きずりながら這った。

先程の高揚はまだ残っていた。副部長は栄光の目前にいるのだ。脱童貞。今なら世界一のリア充になれる気がしているのである。夢の脱童貞のことだけを考えて副部長は這った。

タイムマシンからはそう遠くない場所にいたはずなのに、やけに距離が遠く感じた。タイムマシンまであと一歩のところの茂みをくぐろうとした時、副部長は不意 に後ろに跳ね返され、同時に背中に激痛を感じた。背中の槍が、茂みに引っかかったのだ。副部長はバランスをとりながら何とか槍を抜こうと背中に手を回したが、不意に腰が一気に蹴り飛ばされた。猿に追い付かれたのだ。猿たちは何とか茂みの奥へ行こうとする副部長の足を掴んで茂みから引きずりだし、そこで副部長の身体に手当たりしだい槍を抜いては刺した。猿の数はどんどん増え、石や槍を持った猿たちが副部長をめちゃくちゃに殴った。副部長が動かなくなり、興奮も少し落ち着いたところで、猿の内の一匹が副部長の頭を持ち上げ、首に鋭い石をあてがって首を何度か引っ掻いた。血抜きをしようとしているようだが、石がうまく動脈に引っかからないようだ。顔を挙げられた副部長は顔を押さえる猿の指の間、泥と血まみれの視界の先で、タイムマシンの座席に座った一匹の 猿が不思議そうな顔でドアが閉まっていくのを眺めているのを見た。一瞬、副部長の頭に帰還後の保障の契約のことが頭をよぎった。しかしそれについてより深く考えるよりも早く、石は副部長の動脈を切り裂き、血が副部長の首元から弾けるように溢れた。程なくして辺りには機械が生み出す轟音が響きわたり、音が機械とともにジャングルから消え去った時には、副部長の息も絶えていた。
【2009年08月13日00:26 】 | 趣味 | コメント(2)
さいきんかいたもの
こんばんは、Nくぽです。

最近副部長さんに送った長文です。副部長さんはリア充ストーリーを所望のようですが勿論そうはいきません。

人名を元の名から「副部長」に置換してあります。
PC用の改行とかほとんどしてないので読みづらいかも。


今回も主人公は副部長、言うまでもなく童貞である。今回の副部長には叔父がいるようだ。
何故「ようだ」なのかと言うと、副部長自身叔父がいたのかはっきりとわからないのである。両親に叔父について訊ねても「そういえばいたようないなかったような……」とはっきりしない返事。もしいたにしても、相当に影の薄い人だろう。
副部長には、その叔父らしき人と会話を交わした記憶が、朧気だがある。

――記憶の中の副部長は非常に小さく、叔父らしき人は副部長の前で屈みこんでいた。真剣な目が印象的だった。自らが短い人生で得た教訓を伝えようとするかのような強いまなざしが焼き付いているため、副部長は彼との会話を忘れないでいる。
「……リア充は残酷だから、君が童貞と知ったらただじゃおかないだろう。」
「……見たところ、君が女の子とセックスできる見込みなんて万に一つもないだろう」
「……大丈夫、おじさんもそうだったがリア充に童貞だと気付かれることはなかった。おじさんが考え出した特別な方法のおかげさ」
「……事あるごとに他人の前でコンドームを買え」
「……ああ、叔父さんはそのおかげで皆から童貞と気付かれていない」
――これが副部長の覚えている全てである。他の事はさっぱり記憶にない。が、年頃になった副部長は叔父の言いつけを守るようになっていた。
副部長はおにぎりを買う時やお茶を買う時、勿論ちょっとガムを買う時でも、コンドームも一緒にレジに差し出すことを忘れなかった。この戦略は中学生の時までは有効に見えた。周りの者は、副部長がコンドームを買う度に驚いた様子を見せ――もちろん実際には引いてるだけなのだが――副部長はその反応を見るたびに「リア充を欺いてやった」と内心ほくそ笑んだ。

だが問題は他にあった。どんなに装っても、副部長は所詮童貞だから人付き合いが下手だった。勿論童貞だから他人をひき付ける素晴らしい長所を持っている訳でもない。元々大して付き合いは無かったが、人は副部長から離れていき、中学の終り頃になると、副部長と話をしようとする者はいなくなった。……例え童貞と知られなくても、どの道副部長は惨めなのである。こうなると副部長の心の支えは童貞がばれていない事ぐらいになり、副部長は益々コンドームを買うことに執着するようになった。

そうして副部長のコンドーム熱が異常に高まっていた頃、副部長に一通の葉書が届いた。その葉書の差出人の欄は空白で、裏には「コンドームじゃ全ては覆えない」とだけ書いてあった。副部長はこの言葉に一瞬どきりとした。はじめはクラスの者が何かを察して自分にこの葉書を送ったのかと考えたが、葉書の字は大人のもののように見えた。葉書の字にはもう一つ気になる点があった。自分の字に似ていたのである。自分の字と全く同じと言うわけではないのだが、書き方の癖と言うか、その雰囲気が自分のものと似ているように感じられた。が、いくら考えても心当たりは無かった。内容についても、「コンドームは端的に言えば局所を覆うだけであるが、急所に配置されるため、避妊はそれだけで事が足る。童貞隠しにしても同じで、コンドームは的確に童貞の急所を覆ってくれよう」と反論して満足し、一週間もするとその葉書の内容など忘れてしまっていた。

……高校はリア充の春である。副部長が高校生になると、周りの童貞だったリア充がどんどんセックスを始め、彼らの話の中にも段々と生々しいセックス関連の話も出るようになった。自然の流れで、非童貞を装っていた副部長にも度々性の話が振られるようになった。副部長はここが気合の入れどころと、精一杯見栄を張って返答をしたのだが、その受け答えが悪かった。リア充達は、普通の話や下ネタにはそこそこ受け答えをする副部長が、リアルなエロ話になった途端何も話さなくなったり、本に書いてありそうなことを言い出すのに違和感を覚えた。また、副部長がクラスの女性と話す時に、過度に緊張して不器用そうな行動を取るのにも不審を抱いた。

決定的な瞬間はある昼休み、副部長がいつものようにリア充達の昼御飯を買いに行かされている間に起こった。食事が来るまでの退屈凌ぎか、リア充の一人が副部長の鞄の金具をつまんだ。リア充がはじめからそれを意図していたのかはわからないが、鞄は突然勢いよく開き、やや張っていた鞄の中身が一気に外に出た。出てきた物は、大量のコンドーム、童貞向けのセックス指南書、童貞狩りもののAVと小説だった。副部長は、最初の頃は買ったコンドームを被せてみたり引っ張ったり穴を開けてみたりといじってみたりはしたのだが、所詮童貞だから使い道がある訳でもなく、また家に置いておくわけにもいかなかったので、とりあえず鞄にいれたままにして、多少数がまとまると、人が見ていないところで捨てるようにしていた。不運な事に、リア充が鞄を開けた時は数が結構溜まっていた時であった。
元々副部長に不審を抱いていたリア充達はこれらを見て、瞬時に事を理解した。
「あいつ……いやに気持ち悪いと思ってたが童貞だったのか」
「童貞のくせに馴れ馴れしくしやがって、戻ったらただじゃおかねえ」
リア充達は副部長を殺しかねない勢いだった。
そんな中、彼らを制止するリア充が一人いた。
「おいお前ら、それを元に戻せ」
リア充の態度は毅然としていた。そのリア充はリーダー格だったので、他のリア充達は幾分かの戸惑いと気まずさとともに副部長の持ち物を鞄に戻した。果たしてそのリア充に副部長に対する同情が生まれたのだろうか? 否、もちろん違う。そのリア充にとっても、童貞、特に副部長など何の価値もない屑なのだ。
「このままずっとあいつに好きにやらせて、あいつをいつまでも馬鹿にしようぜ」
リア充の提案に、周りの人達は「そりゃ名案」と喝采をあげた。副部長がこれから一生涯馬鹿にされ続けることになるということが、この瞬間決まったのである。副部長が童貞だと言うことはその日の内にクラス中の者が知ることとなり、童貞がばれていると知らないのは当の副部長のみとなる。そして翌日以降も、ずっと副部長は見透かされているとは知らずに非童貞を演じ続けるのである。

その時副部長は、リア充達の注文した昼食を腕に抱えて走っていた。昼食の上の良く見える位置に乗せたコンドームを見て、「ふう」と柔らかく微笑む。コンドームには感謝してもしきれない気持だ。もし心許せる新米の童貞に出会ったら、まず最初にコンドームを買うことを教えてやろう、と副部長は思った。
【2009年07月06日19:00 】 | 趣味 | コメント(2)
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