年上の妹開発計画(概要) 作成者 Nくぽ
研究の開始:
年下の妹開発計画は筋肉氏によって発案され、求心力を失いつつあった妹の復権を望む保守的エロゲーマー層の支持を獲得し、評議会で承認された。本部所内でも、エロゲー需要拡大の一方でマンネリ化しつつあった妹の窮状に危機感を抱いていた研究員は多く、プロジェクト開始時の士気は高かった。しかし開始後間もなくプロジェクトはわかりやすく壁にぶつかり、迷走を始めた。元々筋肉氏は「同い年の妹」が既に実用化されていることを理由に「年上の妹」は可能であると主張しており、研究もそれに従って「同い年の妹」の延長の方向で進められていたのであるが、研究員達は年上の人間を妹と呼ぶ理由を思いつくことができず、この路線での研究はそこで停止した。
第二次計画と研究の停止:
次に持ち上がったのは、奇跡を容認する世界の構築であった。つまり超常現象が当たり前のように起こる世界ならば、年上の妹も容認されるだろうということである。研究では大量の超設定を物語の中に組み込んで不思議世界を構築し、果たしてその中で「年上」と「妹」が相容れるものであるかどうか確認する実験が行われた。(注:結果的にこの実験は失敗に終わったのであるが、当時の音声ログが残存していたため、以下に記述しておく)
――2キャラに転生体設定を追加。
もう無理です。これ以上超設定を加えると物語が破綻します!混ぜるな危険サインが出ています!
エロを増やせ!!抜きゲとして再構築すればある程度の破綻は容認されるはず・・・。
もうエロも萌えも飽和状態です!何もかもが限界なんです!・・・うわああああああ!
何事だ!っ・・・ああああ。
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・こ、これは。
無駄だ。もはやそれは妹ではない。
主任、私はまた失敗したのですか?
・・・。
も、もう一度チャンスを。
・・・一時間前に「メイドでご主人様量産計画」が本会議を通過した。年上の妹は切り捨てられた。筋肉氏ももう既に極限微乳化委員会への転属が決定している。
それじゃ・・・。
全て終わりだ。残念だったな。
萌えだけでもエロだけでもなく・・・。それでも築きたい世界があるのに――。
混迷する状況の中、既に実用化に成功していたメイドでご主人様プロジェクトが評議会で採択され、それに伴う人事異動で筋肉氏の移動も決定し、中核的存在を失った「年上の妹開発計画」は中止となった。
こうして一時は終了したかのように思われた本プロジェクトであったが、近年、極限微乳委員会を追放された筋肉氏の復帰及び研究の再度の承認により、研究は再び息を吹き返した。
(注1:筋肉氏の同委員会での活動について。「極限の微乳」を追求した筋肉氏は胸の部分がくぼんだ「へこみ乳」を開発したものの、胸が平坦なときよりもかえって胸囲が増加してしまったことと、評議員達の美的センスと相容れなかったことから弾劾裁判にかけられ、即座に追放された。)
(注2:研究の再承認について。ツンデレ・メイド2強時代にも陰りが見え始め、萌え・エロ・笑い・泣き群雄割拠の時代になったと判断した評議会は、これまで凍結されていた様々なプロジェクトの再開を容認し、その中に本計画も含まれていた。)
第三次計画:
再開された計画では、以前のようにキャラ設定全体を作り上げてから年上の妹の可能性を吟味するのではなく、まず年上の妹設定だけを立ててから全体を構築していくボトムアップ方式が採られた。このことが功を奏したのか、年上の妹開発のための原始パターン(「主人公もしくは妹が、何らかの超現象で若返り・加齢を起こす」というもの)の生成に成功した。原始モデル生成後は既存の設定パターンとの照合作業が延々と行われた。魔法少女に拘った筋肉氏の要望に応えようとしたこともあり作業は難航したが、確実に進行し、主人公が若返った場合と妹が加齢した場合の2モデルが完成した。
(注1:モデル1.主人公が突如若返って妹よりも年下に!妹の後輩としてはわわわやりながら大奮闘するもの。ショタ系の物語構造と相性が良いと考えられる。)
(注2:モデル2.妹が突然先輩に!中身は元のままの妹のぼろが出ちゃわないように主人公がサポートするもの。通常のしっかり者お兄ちゃん系の物語構造と相性が良いと考えられる。)
(注3:両モデルとも結局は運用次第であると考えられているが、物語全体とのかみ合わせは現在のところ未知数である。)
今後の課題:
まだ妹1キャラしか出来上がっていないため、今後は他キャラも加えた複合的な設定も考慮して適宜調整し、より実用的なモデルの完成を目指す必要がある。また、量産化も視野に入れた年上の妹テンプレートの作成も検討されている。
ノリで作ってみました。
・・・頭がおかしくなったわけじゃないんでご安心をー。
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